
「韓国メイク」「ワンホンメイク」「Clean Girl」など、SNSから生まれるメイクトレンドは、今や国境を越えて広がるのが当たり前に。
そんななか、海外の美容SNSで存在感を増しているのが、「Wasian Makeup(ウェイジアン・メイク)」です。
Wasianとは、WhiteとAsianを組み合わせた言葉で、一般的には白人とアジア系のルーツを持つ人を指すカジュアルな表現。近年はTikTokやInstagramなどでWasianの若い世代やセレブリティが注目されるようになり、「Wasian」という言葉そのものがSNS上で広く知られるようになっています。
そして今、そこから派生するように注目されているのが「Wasian Makeup」。
実際、Xiaohongshu(RED)でWasian Makeupが大きな話題となり、アジア系メイクの柔らかさと、欧米系メイクの立体感を組み合わせたスタイルとして美容インフルエンサーがチュートリアルを投稿しています。
では、Wasian Makeupとはどんなメイクなのでしょうか?
そもそも「Wasian Makeup」ってどんなメイク?
Wasian Makeupをひと言で表すなら、
「アジア系メイクの繊細さと、欧米系メイクの立体感をミックスしたメイク」です。
ただし、「Wasianの人の顔を再現するメイク」と考えるのは少し違います。
現在SNSで使われているWasian Makeupは、韓国や中国などアジア圏の美容トレンドと、欧米のコントゥアリングやアイメイクなどを組み合わせながら、柔らかさとシャープさを同時に演出するスタイルとして広がっています。
2026年にXiaohongshuで話題になったスタイルも、ソフトな質感に構造的なメイクを合わせたもの。つまり、Wasian Makeupの魅力は「どちらか一方」ではなく、異なる美容文化を掛け合わせたバランスにあります。
Wasian Makeupが今、注目される理由とは?
Wasian Makeupの背景には、まず「Wasian」という存在そのものへの関心があります。
2026年は、Olivia Rodrigo、Alysa Liu、Eileen Gu、Lola Tung、Hudson Williamsなど、アジアと白人のルーツを持つ若い世代の著名人がポップカルチャーで目立つようになり、「Wasian Generation」と呼ばれる動きまで登場しています。
さらに、SNSでは以前から「Wasian Check」のようなコンテンツが流行していました。顔を隠した状態から一気に顔を見せ、「どんな顔立ちなのか」を楽しむ動画がTikTokで広がり、Wasianという言葉が若い世代に浸透していった背景があります。
そこへ、韓国や中国の美容トレンドと欧米のメイクテクニックがSNS上で混ざり合う現在の美容環境が重なりました。
その結果、
「アジアの繊細さ」+「欧米の立体感」
という組み合わせそのものが、ひとつのメイクスタイルとして注目され始めているのです。
① ベースは「ツヤ感+薄づき」で素肌っぽく
Wasian Makeupのベースは、厚塗りして完璧な肌を作るというより、自然な肌感を残すことがポイント。
韓国系のツヤ肌や、近年人気のClean Girl的なナチュラルなベースとも共通しています。
ファンデーションを重ねて肌を完全に均一にするのではなく、肌の質感を残しながら、気になる部分だけをコンシーラーで整えるイメージ。
ここに少しツヤを足すことで、作り込みすぎないフレッシュな印象になります。
つまり、
「肌はナチュラル。でも顔立ちはぼんやりさせない」
というのがポイントです。
② 目元は「丸く大きく」より横幅を意識

Wasian Makeupのアイメイクで特徴的なのが、目の縦幅よりも横幅を意識すること。
目を大きく見せようと、黒目の上下を強調するのではなく、目尻側に少し重心を置いて、すっと横に伸びるようなアイラインを描きます。
アイシャドウも、派手なラメや濃い締め色を多用するより、
ブラウン、トープ、グレージュ、モーヴなどのニュアンスカラー
で自然な陰影を作るのが今っぽいスタイル。
今のWasian Makeupでは柔らかな印象を残しながら顔の構造を明確にすることがポイント。
目を「大きくする」というより、
「目元の骨格をきれいに見せる」
という考え方が近いでしょう。
③ シェーディングは「小顔」より「立体感」
Wasian Makeupを特徴づけるもうひとつの要素が、欧米メイクから取り入れられたコントゥアリング。
鼻筋、頬骨、フェイスラインなどに自然な陰影を入れ、顔に奥行きを作ります。
ただし、昔のように「鼻を極端に細くする」「顔を削ったように見せる」シェーディングとは少し違います。
今っぽいのは、
「もともとの骨格を生かしながら、自然に立体的に見せる」
こと。
頬骨の下やフェイスラインに薄く影を入れ、鼻筋には細く自然な陰影を加えるだけでも、顔全体の印象が変わります。
アジア系の繊細なメイクと欧米系の骨格を強調する技法が融合することで、Wasian Makeupらしい「柔らかいのに立体的」というバランスが生まれます。
④ 眉は「ふわっと自然」、でも輪郭はぼやけさせない
眉は、細く描き込みすぎず、自眉の毛流れを生かすのがポイント。
眉頭を濃くしすぎず、全体にふわっとした質感を残しながら、眉山から眉尻にかけて少しシャープに整えます。
ストレート寄りの眉でも、緩やかなアーチでもOK。
重要なのは、
「眉だけが主張しないこと」
です。
目元やフェイスラインの陰影と調和させることで、自然なのに洗練された顔立ちに見せることができます。
⑤ チークは控えめに、でも血色感はしっかり
Wasian Makeupは、欧米系メイクのようにシェーディングをしっかり入れる一方、チークを完全になくしてしまうわけではありません。
むしろ、頬にほんのり血色感を加えることで、シャープになりすぎるのを防ぎます。
カラーは、
ローズ、ピンクベージュ、モーヴ、ピーチ系
など、肌になじむカラーがおすすめ。
頬の高い位置に薄く入れることで、立体感を残しながらヘルシーな印象に仕上がります。
この「骨格はシャープ、血色感は柔らかく」という組み合わせが、Wasian Makeupの絶妙なバランスを作ります。
⑥ リップは「ヌード系」で大人っぽく
リップは、鮮やかなカラーで唇を主役にするより、素の唇を少しきれいに見せるようなカラーが好相性。
ローズブラウン、ピンクベージュ、モーヴ、キャラメル系のヌードカラーなどが使いやすいでしょう。
さらに、欧米系メイクでおなじみのリップライナーを使って輪郭を自然に整えるのもポイント。
唇を極端に大きく見せるのではなく、輪郭を少しだけ明確にすることで、顔全体の立体感がアップします。
韓国メイクやワンホンメイクとはどう違う?
実は、Wasian Makeupには「これまでのメイクトレンド」と共通する部分がたくさんあります。
韓国メイクのツヤ感や柔らかな目元。
中国のワンホン系メイクの立体感や洗練された顔立ち。
欧米メイクのコントゥアリングやリップライナー。
Clean Girlの素肌感とミニマルさ。
これらをひとつにまとめると、
「アジア系の柔らかさを残しながら、欧米系の立体感を加える」
というWasian Makeupのイメージに近づきます。
つまり、Wasian Makeupは完全にゼロから生まれたメイクというより、世界各地で人気になった美容テクニックをSNS時代らしくミックスしたスタイルと考えると分かりやすいでしょう。
どう取り入れるのが正解?
Wasian Makeupだからといって、顔立ちそのものを欧米風に変える必要はありません。
むしろ日本人が取り入れるなら、気に入った要素だけを部分的に取り入れるのがおすすめ。
例えば、いつもの韓国系ツヤ肌に、目尻を少し長めにしたアイラインをプラス。
あるいは、ナチュラルメイクに鼻筋と頬骨だけ軽くシェーディングを入れる。
さらに、リップライナーで唇の輪郭を整えるだけでも、いつものメイクとは少し違う雰囲気になります。
「韓国メイク+Wasian Makeup」
「Clean Girl+Wasian Makeup」
「ワンホンメイク+Wasian Makeup」
というように、自分が好きなメイクに少しだけWasianの要素を足すのも、今っぽい楽しみ方です。
「Wasian Makeup」は“ミックスする美容”の象徴に?
Wasian Makeupは、単に「ハーフっぽい顔を作る」という話ではありません。
そもそもSNSの美容トレンドは、国境を越えて混ざり合うようになっています。
韓国で人気になったアイメイクを日本人が取り入れ、中国のREDで話題になったベースメイクを欧米のインフルエンサーが紹介する。
そんなふうに、美容情報が世界中を行き来することで、ひとつの国だけでは説明できないメイクが次々に生まれています。
その意味でWasian Makeupは、
「異なる美容文化やメイク技術を自由にミックスするスタイル」
として捉えると、より今の時代にフィットします。
「アジアメイクか欧米メイクか」という二択ではなく、その両方から好きな要素を取り入れる。
それこそが、Wasian Makeupの新しさなのかもしれません。
まとめ
ルーツ的な意味合いから、今やファッションやメイクまで波及して関心が高まっているWasian。
薄づきでツヤのある肌、横長を意識した目元、自然なコントゥアリング、ふんわりした眉、ヌード系リップ――。
「Wasian Makeup」は、こうした要素を組み合わせることで、「柔らかいのに立体的」「ナチュラルなのに洗練されている」という独特の雰囲気が生まれます。
「Wasianの顔に近づく」ことを目指すよりも、韓国、中国、欧米、日本など、さまざまな美容文化から自分に似合うものを自由に選び、組み合わせることを楽しむ方がWasian的だといえそう。
Wasian Makeupは、そんな“ミックスする美容”の新しい楽しみ方として、これからさらに注目されるかもしれません。



