根菜消費量No.1の新潟県!「新潟式食事術」2つのスーパー腸活食材とは?


「“健康的な食事とは”を長年考え、たどり着いたのが、生まれ故郷の新潟式の食事でした」と話すのは医師の五十嵐祐子先生。

新潟は一人当たりの後期高齢医療費がもっとも低いそう。

その理由の一つは、根菜や海藻など腸活食材をたくさん摂る食生活。

今回は、書籍『医師がすすめる新潟式食事術』から、ダイエットや美容に欠かせない食物繊維の宝庫である根菜についてお伝えしましょう!

   

根菜消費量がNo.1


医者に頼らない元気なお年寄りが日本一多いのが新潟県。

「新潟式の食事術は生活習慣病の予防、腸内環境の改善、老化の予防などあらゆる面で美容・健康を助けてくれます」と五十嵐先生。

先生が最強の健康食として第一にあげるのが、新潟のソウルフードの「のっぺ」です。

『医師がすすめる新潟式食事術』より



「のっぺは健康に必要な食材がたっぷり入っているスーパー健康料理です。

その必要な食材とは根菜。実は新潟は長寿食材ともいわれている根菜の消費量が日本一なのです」

根菜は水溶性と不溶性2つの食物繊維をバランスよく含み、腸内環境を整えるため近年の研究では長寿食材ともいわれています。

ただ、根菜が入っている料理といえば、煮物やきんぴらなど副菜に少しあるかどうか、というくらいで、外食や市販のお弁当では摂取しにくいもの。

「その根菜をまとめて摂取できるのが“のっぺ”です。

新潟でも地域によって具材が多少異なってくるのですが、サトイモのほか、にんじん、ごぼう、大根、レンコンなどを小さく刻み、出汁で煮込むというところは、共通しています。

そのほかこんにゃく、椎茸を生小さく刻み、鶏肉や新潟の名産である鮭の切り身、イクラなどを入れるところもあるようです。

サトイモのとろみが特徴で、具だくさんの一杯は、まさに食物繊維の宝庫です」

ちなみに「のっぺ」とは、汁がトロトロなので「濃餅(ぬっぺい)」と呼ばれ、それがのっぺに変わったのだそう。お正月料理に食べる新潟県民も多いとのこと。

新潟県産2つの根菜

のっぺで使われるサトイモですが、新潟はサトイモの消費量が全国1位。

新潟県五泉(ごせん)市はサトイモの産地として知られています。

五泉のサトイモのブランドは帛乙女(きぬおとめ)。名前の響きの通り、衣のようなきめ細やかな白肌と独特なぬめりが特徴です。

「サトイモは食物繊維はもちろんですが、大変豊富な栄養素を持つ食材。

あのぬめり成分は “ガラクタン”という糖質とタンパク質の結合した物質です。

ガラクタンには免疫力活性促進作用や脳の活性作用、さらに消化促進作用があります。

また血圧を下げ、血中のコレステロール値を下げる働きも期待できます。

このガラクタンは人の消化酵素には分解できる酵素がないため、吸収されることなく排泄されます。太りにくく、健康的なダイエットにおすすめの食材です」

   

もう一つは、 雪国が生んだ栄養素凝縮の雪下ニンジン。

新潟県ならではの“雪下野菜”にも注目です。

「本来秋に収穫するはずの野菜をそのままにし、冷たい雪の下で熟成させる雪下野菜。

雪下野菜は甘く、しかも栄養が豊富。雪の下ニンジンは味が濃厚で、そのまま食べてももちろん良いのですが、特に、ジュースやスープ、ドレッシングは普通のニンジンを使ったものとは一味違いますので、ぜひ試してみてください」

もともとニンジンは食物繊維に加え、抗発がん作用や免疫活性促進作用を持つβカロテンが豊富。

新潟県は消費量が全国3位を誇ります。


さらに雪の下で寝かせることで、低温で生き延びるために野菜の細胞内では糖やアミノ酸、ポリフェノールが増えるのだといいます。

   

これからの季節はいつも以上に根菜類を摂りたいですね。

次回以降、つくり置きできるのっぺの作り方をご紹介していきます。


ぜひ参考にしてみてください!


参考書籍 『医師がすすめる新潟式食事術 長生きの秘けつがここにありました。』(アスコム)