【朝活】やっていたら逆効果? 海外ウェルネス界で“朝やめる人”が続出中のモーニングルーティン

「朝5時起き」「冷水シャワー」「空腹でランニング」――。数年前、SNSではそんな“理想の朝活”が大きなブームになりました。“朝を制する人は人生を制する”といった考え方も広まり、「朝からどれだけ多くのことをこなせるか」が自己管理能力の高さの象徴とされていた時代もあります。

しかし、2025~2026年のウェルネス界では、その価値観に変化が起きています。今支持されているのは、無理をして完璧な朝を目指すことではなく、自分の体調や生活リズムに合った朝を過ごすこと。「頑張る朝」からゆっくりと心身を目覚めさせる朝へとトレンドが移り変わっているのです。

今回は、一時は健康や美容に良いと注目されたものの、現在は考え方が見直されている朝の習慣を紹介します。

1. 朝5時起き

以前は「成功者は朝5時に起きる」と話題になり、静かな時間に仕事や勉強をすることで生産性が上がると人気を集めました。朝活ブームを象徴する習慣であり、早起きは自己管理能力の高さの証と考えられていました。

しかし現在は、睡眠時間を削ってまで早起きするより、自分に必要な睡眠時間をしっかり確保することのほうが健康や美容にとって重要だという考え方が主流です。睡眠不足は集中力だけでなく、肌のコンディションや食欲にも影響するとされ、「何時に起きたか」より「十分に眠れたか」を重視する人が増えています。

2. 起床直後の冷水シャワー

海外の起業家やインフルエンサーの影響で、朝一番の冷水シャワーも一大ブームとなりました。目が覚める、代謝が上がる、精神力が鍛えられるなど、さまざまなメリットが語られてきました。

もちろん、冷水シャワーで気分がリフレッシュする人もいますが、最近では「万人に必要な健康法ではない」という見方が一般的です。無理に我慢して続けるより、自分が心地良いと感じる朝の過ごし方を選ぶことが重視されています。

3. 毎朝空腹でハードな運動をする

空腹状態で運動をすると脂肪を燃焼しやすいとされ、「ファステッドカーディオ」と呼ばれるダイエット法が人気になりました。

一方で現在は、空腹での激しい運動は人によって低血糖やエネルギー不足を招き、思うようなパフォーマンスを発揮できないこともあると考えられています。最近では、軽くエネルギー補給をしてから運動したり、その日の体調に合わせて運動量を調整したりするスタイルが支持されています。

4. 朝はジュースクレンズだけ

朝一番に野菜や果物だけのジュースを飲み、「体内をデトックスする」というジュースクレンズも海外セレブを中心に流行しました。

しかし現在は、「デトックス効果」を裏付ける十分な科学的根拠はないと考えられており、朝食はタンパク質や食物繊維を含むバランスの良い食事を摂ることが重視されています。ジュースを楽しむ人は今もいますが、それだけで朝食を済ませるスタイルは以前ほど見られなくなっています。

5. 毎朝の瞑想やジャーナリングを欠かさないこと

瞑想やジャーナリング(書く瞑想)は、心を整えたり集中力を高めたりする方法として、理想のモーニングルーティンの定番でした。

瞑想そのものは今も支持されていますが、「毎朝必ずしなくてはならないこと」と義務化する人は減少しています。最近では、朝の散歩やストレッチ、お気に入りの音楽を聴く時間など、自分に合ったリラックス方法を選ぶ人が増えています。

6. 朝一番に大量のサプリメント

以前はビタミンやプロテイン、プロバイオティクスなど、多くのサプリメントを朝にまとめて摂ることが健康的と考えられていました。

最近は「Food First(まずは食事)」という考え方が広まり、栄養はできるだけ食事から摂ることが推奨されています。サプリメントは必要な栄養を補うための存在として、必要最低限だけ取り入れる人が増えています。

7. 朝8時までに家中をピカピカにする

SNSでは、朝のうちに掃除や洗濯を終え、家中を完璧に整える動画も人気を集めました。「朝から家事を終わらせる=生産性が高い」というイメージが強かったのです。

しかし現在は、「朝から完璧を目指さなくてもいい」という考え方が広がっています。ベッドを整える、窓を開けて換気する、食器を片付けるなど、5〜10分程度で部屋を整える「Reset Routine(リセットルーティン)」が人気です。

8. 起きてすぐSNSやニュースをチェックする

朝一番にメールやニュース、SNSを確認し、その日の情報を把握することは「効率的な朝」と考えられていました。

しかし最近は、起床直後は脳が外部からの情報の影響を受けやすい時間帯とされ、朝から大量の情報を取り込むよりも、自然光を浴びたり、ゆっくり朝食を楽しんだりする時間を優先する人が増えています。

9. 朝起きてすぐ体重計に乗る

毎朝体重を測り、小さな変化を確認することがダイエットにとって有効な方法だと長い間信じられてきました。

しかし体重は水分量や前日の食事内容などでも大きく変化するため、最近は数字だけで一喜一憂するのは無意味という考え方が広がっています。体重というよりも服のフィット感や体調、気分なども健康状態を知る目安として大切にする人が増えています。

10. Hustle Morning(朝から生産性全開)

朝起きたらすぐにコーヒーを片手にメールを確認し、タスクを一気に片付ける「Hustle Morning」は、忙しいビジネスパーソンの理想の朝としてSNSでも数多く紹介されました。

しかし最近は、それとは対照的な「Slow Morning(スローモーニング)」や「Soft Living(ソフトリビング)」が海外で人気です。朝は生産性を追い求める時間ではなく、ストレッチをしたり、コーヒーをゆっくり味わったり、散歩をしたりして、心身を穏やかに目覚めさせる時間として過ごす人が増えています。

頑張りすぎない、体も心も心地よい朝が新常識

近年の海外ウェルネス界では、「これをやれば健康になれる」という万能な朝活よりも、自分の体質やライフスタイルに合った習慣を選ぶことが重視されています。

もちろん、今回紹介した朝活がすべて悪いというわけではありません。冷水シャワーや瞑想が自分に合っている人もいますし、早起きが生活リズムに合う人もいます。

大切なのは、SNSで話題のルーティンを無理に取り入れることではなく、「自分にとって心地良い朝」を見つけること。海外ウェルネスの最新トレンドは、頑張りすぎない朝こそが、心と体を整える近道だと教えてくれています。