【韓国トレンド】「チョベリバ」まで復活!? 韓国で今、日本の「平成ギャル」がブームになっている理由

「チョベリバ」「チョベリグ」「ヤッホー」――。

1990年代~2000年代の日本を知る世代なら、「懐かしい!」と思わず反応してしまう言葉が、いま韓国で注目されています。

しかも、復活しているのは言葉だけではありません。濃いアイメイク、束感のあるまつ毛、明るいヘアカラー、派手なアクセサリー、厚底シューズ、レッグウォーマー、さらにはパラパラまで。日本では“平成のギャル文化”として記憶されているスタイルが、韓国の若い世代にとって新鮮なカルチャーとして受け入れられているのです。

そのきっかけとして大きな役割を果たしたのが、K-POPガールズグループ「RESCENE(リセンヌ)」の日本人メンバー、ミナミ。

彼女がギャル姿で発した「巨済、ヤッホー!」がSNSで大きな話題となり、そこから「ギャル」という日本独自のカルチャーそのものへの関心が広がっていきました。韓国のKBS WORLDも、ミナミのギャル風スタイルと「巨済、ヤッホー!」をきっかけにRESCENEのYouTubeチャンネルが急速に注目を集めたと報じています。

では、なぜ今、韓国で日本の「平成ギャル」なのでしょうか?

そもそも「平成ギャル」とは?

現在の韓国で注目されている「ギャル」は、もともと日本で1990年代後半から2000年代に大きく発展した若者文化です。

茶髪や明るいヘアカラー、濃いアイメイク、つけまつげ、ネイル、厚底シューズ、ミニ丈のボトム、派手なアクセサリーなど、華やかで存在感のあるスタイルが特徴。

ファッションだけでなく、メイク、ヘア、言葉、ポーズ、音楽などを含めた独自のカルチャーとして広がりました。

「周囲と同じであること」よりも、「自分が好きなものを楽しむ」「目立つことを恐れない」といったギャルらしいマインドも、その魅力の一つです。

だからこそ、現在の韓国で起きていることは、単純な「2000年代ファッションのリバイバル」とは少し違います。

服だけではなく、ギャルというキャラクターや文化そのものが再発見されているというのがポイントです。

韓国で平成ギャルが注目されるきっかけは「日本人K-POPアイドル」!?

今回のブームを語るうえで外せないのが、RESCENEの日本人メンバー、ミナミです。

2026年3月、RESCENEのリーダー・ウォニが運営するYouTubeチャンネルで、ミナミがギャル風のスタイルで登場する動画が公開されました。

タイトルは「ギャルの姿勢」を意味する内容で、ミナミは日本のギャルらしい話し方やリアクションを披露。

その動画の中で生まれたのが、現在韓国で広く知られるようになった「巨済、ヤッホー!」でした。韓国メディアによると、この動画が2026年前半のRESCENEの人気を大きく変える転機になりました。

「巨済、ヤッホー!」がまさかのSNSミームに

「巨済(コジェ)」は、ウォニの故郷である韓国南部の都市。

動画の中で、ギャル姿のミナミが「巨済、ヤッホー!」と叫んだところ、その独特の言い方や表情がSNSで拡散されました。

日本人からすると「なぜヤッホー?」と思ってしまいますが、韓国ではこのフレーズ自体が一つのミームとして定着。

KBS WORLDによると、動画が話題になったことでウォニのYouTubeチャンネルは約1カ月で登録者数が10万人台から70万人超へ急増しました。

さらにRESCENEは、このバズをきっかけに過去の楽曲「LOVE ATTACK」まで再び注目されることに。

韓国メディアは、ショート動画で「巨済、ヤッホー!」が広がった後、RESCENEのMelonでの検索数が大幅に増えたことも報じています。

つまり、たった一つのギャル動画が、

ギャル姿
↓
「巨済、ヤッホー!」
↓
SNSミーム
↓
RESCENE人気
↓
「ギャル」という日本文化への関心

という大きな流れを生んだのです。

「チョベリバ」まで復活!? 韓国でギャル語が新鮮な理由

今回のブームで特に面白いのが、ファッションだけではなく「ギャル語」まで注目されていること。

日本の2000年代を象徴する「チョベリバ」「チョベリグ」といった言葉が、韓国の若い世代に紹介される機会も増えています。

日本ではすでに日常会話でほとんど使われない言葉ですが、韓国の若者にとっては、むしろ「知らない昔の日本語」。

だからこそ新鮮なのです。

韓国のカルチャー記事でも、2026年の日本ギャル語ブームの火付け役としてミナミの「巨済ヤッホー」が取り上げられ、ギャル特有の話し方や表現への関心が広がっていると紹介されています。

ここで重要なのは、韓国の若者がこれらの言葉を「日本語の最新トレンド」として覚えているわけではないこと。

むしろ、

「ギャルっぽさを演出する言葉」

として楽しんでいる面があります。

つまり「ヤッホー」や昔のギャル語そのものよりも、その言葉を使うことで“平成ギャルっぽいキャラクター”になれることが面白いのです。

韓国女子がハマる「平成ギャルメイク」が今っぽい!

そして、ギャル文化の再ブームを支えているのがメイクです。

現在の韓国美容では、肌をきれいに見せながら自然な陰影を作るスタイルが長く人気を集めてきました。

そこへ登場したのが、まったく違う方向性の「盛る」メイク。

束感まつ毛&強めのアイメイク

平成ギャルといえば、まず目元。

まつ毛をしっかり強調し、アイラインやアイシャドウで目の存在感を高めるスタイルは、ナチュラルな韓国メイクとは違った魅力があります。

ラメやピンクで華やかに

目元やリップ、ネイルなどにキラキラした質感を加えるのもギャルらしさ。

「少し盛りすぎかな?」くらいの華やかさが、SNSではむしろ写真映えします。

明るいヘアカラーもギャルの象徴

ブラウンやブロンドなどの明るい髪色、大きめのヘアアクセサリー、存在感のあるネイルなども平成ギャルを象徴するアイテム。

韓国のトレンドとして取り入れる際には、当時のスタイルをそのまま再現するのではなく、現在の韓国ファッションやメイクとミックスして楽しむスタイルも見られます。

実際、韓国のトレンドメディアでは、ミナミのギャルキャラクターをきっかけに、2030世代の間でギャルメイクやギャルスタイルへの関心が高まっていると紹介されています。

ファッションも「平成ギャル」が帰ってきた!

メイクだけではありません。

ファッションでも、平成ギャルを連想させるアイテムが注目されています。

厚底シューズ&レッグウォーマー

足元にボリュームを出す厚底シューズやレッグウォーマーは、平成ギャルを象徴するアイテムの一つ。

現在の韓国では、ミニ丈のボトムやコンパクトなトップスなどと合わせることで、Y2K感のあるスタイリングに仕上げます。

ファー、ヒョウ柄、ピンク……「盛る」が復活

ファーやヒョウ柄、ピンク、キラキラした素材など、視線を集めるアイテムもギャルらしさを作る重要な要素。

近年のY2Kブームで2000年代ファッションに慣れ親しんだ韓国の若い世代にとって、平成ギャルはさらに一歩進んだ「日本の2000年代」として映っているとも考えられます。

当時の日本のギャルファッションをベースにしながら、韓国らしいシルエットやメイク、SNS映えするスタイリングを加え、今っぽいスタイルを作ります。

K-POPアイドルも「ギャル化」! ファッションからカルチャーへ

ギャルブームをさらに広げているのが、K-POPアイドルたちです。

ミナミの「巨済、ヤッホー!」が話題になった後、ギャル風のスタイリングや「ヤッホー」をまねする動きも広がりました。日刊スポーツは、BTSら人気アイドルのメンバーも「ヤッホー」をまねるなど、韓国内で人気が広がったと報じています。

ここで面白いのが、ギャルが単なる「ファッションジャンル」ではなく、SNS上で演じるキャラクターになっていることです。

ギャルメイクをする。

ギャルっぽい服を着る。

ギャルっぽいポーズをする。

「ヤッホー!」と叫ぶ。

そしてパラパラを踊る。

こうした要素を組み合わせることで、短い動画の中でも「平成ギャル」というキャラクターが一瞬で伝わります。

ショート動画時代との相性が非常にいいのです。

パラパラまで復活! 「平成ギャル」が文化として再発見される

そして、今回のブームをより象徴しているのが「パラパラ」。

韓国のSNSでは、ミナミが日本のダンスミュージックに合わせてパラパラを踊る動画も注目され、「ギャル」と「パラパラ」がセットで認識されるようになりました。韓国のAll Aboutでも、2026年春以降、Instagramのリールなどで「ギャル」という文字とともにパラパラを踊るアイドルの動画が頻繁に見られるようになったと紹介されています。

日本では「平成ギャル=パラパラ」という記憶を持つ人も多いでしょう。

ところが韓国の若い世代にとっては、それが「昔の日本の謎に新しいダンス」に見える。

この“懐かしいのに新しい”感覚が、今回のブームを象徴しています。

なぜ今、韓国で「平成ギャル」なの?

では、なぜ2000年代の日本のギャルが2026年の韓国で注目されているのでしょうか。

① Y2Kブームの延長線上にある

まず大きいのが、2000年代カルチャーへの継続的な関心です。

Y2Kファッションが世界的に注目されたことで、若い世代が2000年代のファッションや音楽、カルチャーを掘り起こす流れが続いてきました。

その中で、日本独自の進化を遂げた「ギャル」も再発見されました。

② 日本人にとっての「懐かしい」が韓国では「新しい」

これも大きなポイント。

日本の30~40代にとって、平成ギャルは「昔の流行」です。

一方、韓国の若い世代にとっては、自分たちがリアルタイムで経験していない日本のカルチャー。

だからこそ、新鮮に映ります。

日本では過去。

韓国では新発見。

この時間差が、レトロブームを生み出しています。

③ 「盛る」ことが逆に新鮮

ギャルの魅力は、なんといっても「盛る」こと。

目元を強調し、髪を明るくし、ネイルを華やかにし、アクセサリーも大胆に。

ナチュラル方向とは異なる、わかりやすく華やかなビジュアルがSNSでは強い存在感を放ちます。

④ SNSでキャラクター化しやすい

ギャルは、服だけで完結しません。

メイク、髪、言葉、ポーズ、ダンスまで、分かりやすい特徴があります。

だからこそショート動画に向いています。

「ギャルになってみた」という変身コンテンツにもできるし、「ギャル語を使ってみた」「パラパラを踊ってみた」といった派生コンテンツも作りやすい。

今回のミナミのケースは、その典型ともいえます。

⑤ 「自分らしさを楽しむ」という価値観とも重なる

韓国メディアでは、ギャル文化について、周囲の目を気にせず自分のスタイルを楽しむ文化として紹介する動きもあります。

韓国のAsia Business Dailyは、ギャル文化をファッションだけでなくライフスタイルを含むサブカルチャーとして紹介し、現在のレトロブームの中で再び注目されていると報じています。

派手なメイクやファッションだけでなく、「自分が好きならそれでいい」という姿勢まで含めて再解釈されているのです。

「日本では懐かしい、韓国では新しい」平成ギャルの逆輸入現象

今回の韓国ギャルブームを見ていると、少し不思議な気持ちになります。

日本では、「昔こういうの流行ったよね」となる平成ギャル。

ところが韓国では、「今これが新しい!」となっています。

ギャルメイクを韓国の美容トレンドと組み合わせ、ファッションを現代的にアレンジし、SNSでキャラクターとして楽しむ。

ちなみに、その象徴になったミナミは、2026年6月に「そろそろギャルとバイバイする時期」と語り、自分はもともとギャルではなかったとも説明しています。一方、9月の韓国番組では、日本の友人から「なぜ突然ギャルをやっているの?」と驚かれたエピソードも明かしています。つまり、今回のギャル姿は彼女自身の固定されたアイデンティティというより、韓国で大きな反響を生んだ一つのコンセプトだったことも押さえておきたいところです。

まとめ|「平成ギャル」は韓国で“新しい日本”になっている!

「チョベリバ」から「ヤッホー」、ギャルメイク、厚底シューズ、派手なネイル、そしてパラパラまで。

日本では懐かしい存在になった平成ギャルが、単にファッションとしてだけでなく、韓国では新しいカルチャーとして注目されています。

平成ギャル × 韓国美容 × Y2K × K-POP × ショート動画。

さまざまな要素をミックスしながら、韓国独自の「新しいギャル文化」へと変化しています。

日本と韓国の文化のタイムラグが、思いがけないトレンドを生み出しているようです。