
韓国のメイクトレンドというと、ツヤ肌に鮮やかなリップ、くっきりとした目元……そんな「盛る」メイクを思い浮かべる人も多いはず。
しかし、ここ数年はミュート感のあるナチュラルメイクが全盛期。
キーワードは、「淡い」「低彩度」「低コントラスト」。
特に今年になってSNSや美容メディアで注目されているのが、「モルモルメイク(멀멀 메이크업)」です。
色を強く発色させるのではなく、ベージュやグレージュ、ミルキーブラウンなどの柔らかな色を重ね、顔全体をふんわりとしたトーンにまとめるのが特徴。
さらに2026年は、豆乳を混ぜたようなホワイトベージュ系カラーにも注目が集まっています。
「薄いのに、なぜかおしゃれ」「ナチュラルなのに、手抜きに見えない」。
そんな新しい韓国メイクの美人顔とは、いったいどんなものなのでしょうか?
1.「モルモルメイク」とは?
「モルモル(멀멀)」は、韓国語で「淡い」「ミュートトーン」といったニュアンスを持つ表現。
メイクでは、彩度を抑えたミュートカラーや、豆乳を混ぜたようなまろやかなホワイトベージュカラーを取り入れた、柔らかな印象のメイクを指す言葉として使われています。2026年には韓国コスメの新作とも結びつき、「モルモルメイク」というトレンドとして紹介される機会が増えています。
ポイントは、
色の鮮やかさを抑える。
パーツ同士のコントラストを弱める。
輪郭をくっきりさせすぎない。
この3つによって、顔全体をひとつの柔らかなトーンにまとめるのが「モルモル」らしさです。
つまり、従来の韓国メイクが「色やツヤを足して魅力を引き出す」方向だとすれば、モルモルメイクは色とコントラストを引き算して、顔立ちそのものの雰囲気を生かすメイクと言えそうです。
2.2025年の「ミュート」から2026年の「モルモル」へ
モルモルメイクは、2026年になって突然現れたものというより、2025年ごろから韓国で広がっていたミュートカラーや低彩度メイクの流れが、さらに進化したものとして捉えると分かりやすいでしょう。
2025年は、くすみ感のあるブラウンやローズ、ベージュなどを使った「ミュート」な色使いが存在感を増していました。
そして2026年になると、そこからさらに一歩進み、
「色を抑える」→「コントラストも抑える」
という方向へ。
たとえばアイシャドウとアイラインの境界をくっきりさせず、眉も濃く描きすぎない。チークやリップも鮮やかな色を主役にせず、肌になじむ色でつなげていきます。
その結果、顔の中に「ここだけ目立つ」というパーツがなくなり、全体が柔らかな印象に。
3.モルモルメイクの特徴は「低彩度・低コントラスト」

では、具体的にどんなメイクなのでしょうか。
① 鮮やかな色を使わない
モルモルメイクの基本は、まず低彩度。
ベージュ、グレージュ、トープ、ローズベージュ、ミュートモーヴ、ソフトブラウンなど、肌から浮きにくい色を選びます。
「ピンクなら青みピンク」「ブラウンなら赤みブラウン」といった強い色ではなく、少し白みやグレーを含んだような色が使いやすいでしょう。
② 白みを含んだ“ミルキー”な色
もうひとつの特徴が、豆乳のようなまろやかさ。
真っ白ではなく、ベージュやブラウン、モーヴなどに白みを加えたようなカラーです。
これが、2026年のモルモルメイクを象徴する「豆乳カラー」につながっています。
③ 目元の輪郭を強調しすぎない
黒のアイラインで目を囲んだり、濃いブラウンでくっきり陰影をつけたりするより、アイシャドウをぼかしながら自然な奥行きを作ります。
まつ毛も「バサバサに盛る」というより、繊細に仕上げるほうが相性のよいスタイル。
④ チークは“血色感”より“ニュアンス”
チークも主張させすぎないのがポイント。
ベージュローズやミルキーピンク、淡いアプリコットなど、肌に溶け込むようなカラーを薄く入れます。
⑤ リップも主役にしない
真っ赤なリップや鮮やかなピンクではなく、ローズベージュ、ソイラテ、ミルキーブラウンなどを選びます。
唇だけが浮かないよう、アイメイクやチークと同じ温度感にそろえるのがコツです。
4.「豆乳カラー」がモルモルメイクのキーワードに!
そんなモルモルメイクを象徴するのが、2026年に注目を集めている「豆乳カラー」です。
名前の通り、豆乳を混ぜたような白みのあるベージュや、ソイラテのようなまろやかなブラウン、柔らかなグレーモーヴなどが中心。
ここでは、モルモルメイクに取り入れやすい注目の3ブランドをチェックしてみましょう。
① rom&nd(ロムアンド)――「豆乳カラー」の代表格
代表的なのが、韓国コスメブランドrom&nd(ロムアンド)の「豆乳エディション」。
「ソイキャラメル」「ソイグレープ」「ソイミルク」という3色を展開し、豆乳にキャラメルやぶどうを加えたような、まろやかな色味が特徴です。韓国では発売から1週間で約4万2,000個を販売したとブランド側が発表。日本では2026年8月から数量限定で展開されました。
「豆乳エディション」では、リップや眉マスカラに豆乳をイメージした限定カラーを展開しています。
注目したいのは、「ハンオールブロウカラ」
12 ソイ・ベージュ/13 タロ・ベージュです。
眉までミルキーなベージュ系にすることで、眉だけが濃く浮いてしまうのを防ぎ、顔全体のコントラストを下げることができます。
リップでは、「ザ ジューシー ラスティングティント」ソイ系限定カラーや、「ジューシーフラッシュリップオイル」もラインアップ。
「唇を濃く染める」のではなく、柔らかな色とツヤで仕上げられるため、モルモルメイクとの相性が抜群です。
特に「ソイミルク」のようなグレーモーヴベージュは、赤みを抑えた大人っぽいメイクにも取り入れやすいカラーです。
② peripera(ペリペラ)――「ソイラテ」でつくるミュートリップ
モルモルメイクをリップから取り入れたいなら、periperaも注目です。
2026年9月には人気の「ムードグロイティント」に、穀物ラテをイメージした新色が登場。
なかでも、
27 ハトムギの女神
28 ローズよ、豆乳して
29 ソイ ラテは、モルモルメイクに取り入れやすいミュートカラーです。
「29 ソイ ラテ」は炒った大豆のような香ばしいウォームカラー。「28 ローズよ、豆乳して」は豆乳にバラをひとさじ加えたようなくすみローズカラーで、どちらも鮮やかさを抑えた柔らかな発色が特徴です。
「豆乳」という名前を使ったカラーが、rom&ndだけでなく他ブランドにも登場している点も、2026年のトレンドを象徴していると言えそうです。
③ wakemake(ウェイクメイク)――アイ・チークまで“ミュート”に
目元までモルモル感を出したいなら、wakemakeにも注目。
人気の「ソフトシアーマルチパレット」は、アイカラーからチーク、ハイライトまで使えるワントーンのマルチパレット。
なかでも02 レイジーローズは、「ぬるい温度」のロージーブラウンをコンセプトにしたカラーで、強く発色させずに目元と頬をつなげたいときに使いやすい色です。
さらに2026年8月には「ヌードスタンダードコレクション」も登場。
こちらは柔らかなクリームヌードトーンに彩度を一滴加えた“血色感ヌード”をテーマに、アイパレット、リキッドチーク、グロス、グロウリップなどを展開しています。
単に色を消すのではなく、ほんの少しだけ血色を残す。この「ほぼヌードだけど、完全な無彩色ではない」というバランスも、モルモルメイクと相性のいい方向性です。
5.モルモルメイクを作るなら? パーツ別のポイント
モルモルメイクで重要なのは「全部を薄くする」ことではありません。
顔全体の色とコントラストをそろえることがポイントです。
ベースは“ふわっとした肌”に
ツヤを完全に消す必要はありませんが、強いハイライトで立体感を出しすぎるより、柔らかなツヤ感やセミマットな質感に。
肌そのものがきれいに見えるベースを意識します。
眉はいつもよりワントーン淡く
眉が濃いと、そこだけ顔の中でコントラストが強くなります。
髪色に合わせたブラウンやグレージュ、ベージュ系の眉マスカラを使って、眉の存在感を少しだけ弱めるとモルモル感が出しやすくなります。
アイシャドウは“陰影”として使う
ベージュやトープ、グレージュなどをアイホールに薄く広げ、濃い色は目のキワに少量。
境界線をぼかして、目元そのものを大きく変えるというより、自然な陰影を作ります。
チークは横長に薄く
頬の高い位置に丸く濃く入れるより、頬骨に沿ってふんわり。
ベージュローズやミルキーピンクなど、肌とアイメイクの間をつなぐような色がおすすめです。
リップは“唇の色を整える”感覚で
ソイラテ、ローズベージュ、ミルキーモーヴなどを薄く塗り、必要なら中央だけ重ねます。
「リップで顔を完成させる」のではなく、顔全体のトーンを完成させるイメージです。
6.「烏龍茶メイク」とは何が違う?
同じく低彩度のブラウン・ベージュ系として、以前から注目されている「烏龍茶メイク」とモルモルメイクは、かなり近い存在です。
ただし、ニュアンスには違いがあります。
烏龍茶メイクは、烏龍茶のようなブラウンやベージュをベースに、透け感やブラー感を楽しむメイク。
一方のモルモルメイクは、特定の色よりも、「淡さ」「低彩度」「低コントラスト」そのものが重要です。
そのため、モルモルではベージュやブラウンだけでなく、グレーモーヴ、ミルキーピンク、ソフトラベンダーなども取り入れられます。
つまり、
烏龍茶=色の世界観
モルモル=メイク全体のトーンや質感の考え方
と整理すると分かりやすいでしょう。
7.なぜ今、「盛らない」メイクが韓国で注目される?
2026年の韓国美容では、強い色で顔を変えるよりも、自分の顔立ちや雰囲気になじむ色を選ぶ方向が目立ちます。
ファッションでも、グレー、エクリュ、ブラウン、ネイビー、トープなどの低彩度カラーは合わせやすく、モルモルメイクとも好相性。
服もメイクも色のコントラストを抑えることで、全身をひとつのムードにまとめることができます。
さらに、鮮やかなリップや濃いアイメイクに抵抗がある人でも取り入れやすいのも魅力。
特に30代、40代の大人世代なら、若々しさを「色の強さ」で表現するのではなく、肌や顔立ちを柔らかく見せる方向で取り入れやすいでしょう。
8.モルモルメイクは「薄化粧」ではなく「なじませる」メイク
モルモルメイクを一言で表現するなら、
「盛らない」のではなく、「なじませる」メイク。
鮮やかな色を使わず、眉・目元・頬・唇のコントラストを少しずつ弱めていく。
そして最後に残るのは、「何色のメイクをしているのか分からないけれど、なんとなくおしゃれ」という絶妙なニュアンスです。
2025年に注目されたミュート・低彩度の流れから、2026年はさらに低コントラスト、ミルキー、ソフトフォーカスへ。
そこに「豆乳カラー」という分かりやすい色のキーワードが加わったことで、モルモルメイクは韓国の最新メイクトレンドとして存在感を高めています。
まとめ
2026年の韓国メイクで注目したい「モルモルメイク」。
その特徴は、
低彩度
+
低コントラスト
+
ミルキーなニュアンス
+
ぼかしたような仕上がり
です。
なかでも、豆乳を混ぜたようなホワイトベージュやソイラテ系カラーは、モルモルメイクを取り入れるのにぴったり。
rom&ndの「豆乳エディション」をはじめ、periperaの「ソイ ラテ」系カラー、wakemakeのミュート&ヌード系アイテムなど、2026年はこのムードを楽しめる韓国コスメも増えています。
「濃く盛る」だけが美人顔ではない――。
そんな韓国の新しいメイクの価値観を象徴するのが、今季の「モルモルメイク」なのかもしれません。


